先日無事にお引き渡しが終わった馬革の2つ折り革財布です。
馬革って聞くと最近ではコードバンをご想像する人も多いと思います。
確かにコードバンも馬革で最近は入手もままならない程の人気になっていますが・・・
今回は、ご常連のお客様に何か変わった革か人があまり持っていない革で2つ折財布を作りたいとのことでしたので
馬革をお勧めしました。
本来、馬革は革財布や革小物というよりはアウター系の革ジャンなどに使われることが多く
「馬革の財布は質が悪いので買うな!最高級コードバンの財布を買いましょう」と言っているところもあるそうですが、
物は言いようと言うか・・・
もし本当に言っている人がいれば、それは多分・・・
馬革もコードバンも両方扱っていて、革の長所や短所をちゃんと説明してくれるお店でのご購入を検討された方が良いと思います。
そんなたわいもない話は置いといて本題です。
まずはご覧下さい。
吟面(表革)は牛革やコードバンと違い、決して綺麗とは言えない馬革ですが
革の荒々しさと言うか独特の風貌です。
普通の馬革のイメージは、吟面(表革)だってもっと綺麗だし新品は固いんじゃないの?
って思われるでしょうが、これは革ジャンなんかで使う馬革と違って
ベジタブルタンニンなめしで素仕上げの馬革を使っています。
なので、革質は一言で言うと「もちもち」感が半端ありません。
革もそう固くは無いので、こんなBOXタイプの小銭入れの様な納まりに使うにはもってこいです。
ベジタブルタンニンなめしで素仕上げの馬革は、革の特性的にもヘビーに酷使する革ではありませんが
ちょっと変わった革を探していたり、セカンドウォレット的な使い方をするのであれば、
コレクションの1つに加えるのも悪く無いです。
実際にお勧めして使われているお客様はすごく気に入って頂けますし逆に虜になられる方も少なくありません。
一言に馬革と言っても、なめし方や仕上げ方で色々な特性がありますし
その革の特性を理解して使ってあげると、普通ではあり得ないものを手に入れることもあります。
今回のベジタブルタンニンなめしで素仕上げの馬革も、経年変化とともに茶褐色に変色していきますが
手触り、質感、ツヤなど全てにおいて熟成されく良い革なので今回オーダー頂いたお客様も
ご満足頂けると思います。